【プロ野球】スターへの登竜門!?フレッシュオールスターのMVPとその後

【プロ野球】スターへの登竜門!?フレッシュオールスターのMVPとその後 プロ野球

どーも、お疲れ様です。

プロ野球ファンが7月に楽しみにしているイベントといえば、オールスターゲームですよね。
毎年7月中旬に行われており、今季も7月19日・20日に予定されていましたが、新型コロナウィルスの感染拡大の影響で中止になっております。
今年は開催中止となってしまったオールスターですが、そんなオールスターに先駆け、フレッシュオールスターというものが毎年開催されているのはご存知でしょうか。

フレッシュオールスターとは、オールスターの2軍版のことで、オールスターの1週間前~前日に1試合開催されます。
今年は同様にコロナウィルスの影響で中止になってしまいましたが、
実はこのフレッシュオールスターでMVPを取った選手は球団を代表するようなスター選手になっていることも多く、1流選手への登竜門とも呼ばれいるのです。

今回はそんなフレッシュオールスターの2000年以降のMVP受賞選手とその後の成績について調べてみました。

フレッシュオールスターについて

出場選手について

一軍のオールスターの出場選手はファン投票・監督推薦・選手間投票によって選抜されますが、フレッシュオールスターは、各リーグの各運営委員長・幹事長・統括、および2軍監督により選考されます。

出場資格・選考基準については以下のように定められています。

出場資格

  • 新人選手
  • 支配下選手登録及び育成選手登録期間が5シーズン以内で、その年のファーム公式戦に出場した選手
  • 過去に2回以上出場していない選手
  • 一軍のオールスターゲームに出場していない選手

選考基準

  • 前年オフのドラフト1位・2位の選手
  • 開催地が地元の選手
  • 話題性のある選手

これらの選考基準を元にチームバランス・注目度を考慮し選考されます。

2000年以前のMVP選手について

2000年以前のMVP選手に目を向けてみると、阪急・オリックスで長距離砲として活躍した藤井康雄(1988年)、近鉄・巨人・ロッテで4番を務めた石井浩郎(1990年)、
“ガニマタ打法”でもお馴染みの種田仁(1991年)、阪神一筋22年で活躍した桧山進次郎(1993年)などなど、後にチームの中心となる選手が多く名を連ねます。

そして一番の出世選手として真っ先に思い浮かぶのが1992年にMVPを受賞した鈴木一郎です。入団一年目でMVPを獲得して、この2年後、登録名をイチローに変更。その後の活躍については省略しますが、間違いなくフレッシュオールスターでMVPを獲得した選手の中の出世頭の選手でしょう。

2000年以降のMVP受賞選手

2000年 河内貴哉 (広島)

河内貴哉は188cmという高身長から繰り出される150kmを超えるストレートが魅力的な左投投手として、1999年オフに3球団競合の上、広島に入団し一年目にしてMVPを獲得しました。1試合の開催ということで、投手でのMVP獲得は少なく、河内を最後に投手でのMVPは出ておりません
入団後5年間で一軍で14勝を挙げるなど将来を期待されましたが、怪我もあり出場機会が徐々に減少。2015年に戦力外通告を受け現役引退しています。

登板負けS防御率
20001014004.25
2001823007.36
20021417005.08
2003722005.40
20042389005.72
200500000
20061501071.76
20071400065.00
200800000
200900000
201000000
201100000
20122810032.08
20133411074.15
20141201003.60
20151000027.00

2001年 里崎智也(ロッテ)

里崎智也は1998年オフにロッテに入団し、大卒入団3年目にしてMVPを獲得しています。
2003年頃から一軍での出場機会を増やしていき、勝負強い打撃と強肩好守でチームの扇の要を長く務め、チームに貢献しました。
2006年第一回WBCの代表選手にも選出され、同大会のベストナインにも選出される活躍をしました。2014年オフに現役を引退し、現在は自身のyoutubeチャンネルも開設している。

試合安打本塁打打点盗塁打率
199900000
200040010.429
200193050.278
20021211100.43
200378688390.319
200461376190.213
2005949010521.303
200611610117562.264
200712712914751.270
2008928615451.261
20091249710490.234
2010786510291.263
2011109755250.222
2012120949410.244
201348303170.224
2014179040.243

2002年 藤本敦士(阪神・ヤクルト)

藤本敦士は2000年オフにドラフト7位で阪神に入団。
開幕スタメンで迎えた2年目(2002年)にフレッシュオールスターに出場し、MVPを獲得しました。翌年には3割を超える打率を記録して、一軍のオールスターゲームに出場。
鳥谷敬や平野恵一など、同ポジションを守る選手の加入もあり、徐々に出場機会が減少していき、2009年オフにFA権を行使しヤクルトに移籍。
腰の怪我にも泣き、2013年オフに現役を引退。現在は一軍内野守備走塁コーチを担当しています。

試合安打本塁打打点盗塁打率
200175501172.269
20026329183.209
20031271210369.301
2004111995335.257
2005119891363.249
2006138933303.237
2007105360130.243
20085819071.250
20094714010.219
201065432181.230
2011239160.205
20126617030.218
201340000.000

2003年 今江敏晃(ロッテ・楽天)

今江敏晃は2001年オフに、名門PL学園高校から入団。
代打として初出場を果たすと、1年目で15試合に出場し、2年目の2003年にMVPを獲得しました。2005年にレギュラーに定着すると、.310の高打率を記録し、翌年のWBCの代表にも選出されています。
ゴールデングラブ賞を4度獲得する攻守と、パンチ力のある打撃で通算でも1682安打を記録。2015年オフにFAにて楽天に移籍、2019年オフに現役引退しています。

試合安打本塁打打点盗塁打率
2002155020.200
200352010.333
200441351180.257
20051321438714.310
20061261229473.267
2007102769420.249
200811712512553.309
20091131019602.247
201014017610778.331
20111341348512.269
20121361136470.253
201313216510745.325
201412012010541.270
2015981071382.287
201689893232.281
201751321100.250
201812711610490.276
20192621170.276

2004年 青木宣親 (ヤクルト・メジャーリーグ

青木宣親は早稲田大学の黄金時代に主に2番打者として活躍し、ヤクルトにドラフト4位で2003年オフに入団。
1年目でフレッシュオールスターでMVPを獲得し、2軍でも首位打者を獲得しています。
その後の活躍は”言わずもがな”で、メジャーでもイチロー・松井に次ぐ野手での活躍をしています。
また、4000打数以上のNPBでの通算打率では歴代1位であり.325(2020/7/10 現在)の高打率をキープしています。
2020年は高津新監督の元、チームの新キャプテンに就任している。

青木試合安打本塁打打点盗塁打率
2004103001,200
200514420232829.344
2006146192136241.321
2007143193205817.346
2008112154146431.347
2009142161166618.303
2010144209146319.358
20111441704448.292
2018127162106731.327
201913714516581.297
NPBの成績のみを記載

2005年 鶴岡慎也(日ハム・ソフトバンク)

鶴岡慎也は2002年オフに日ハムに入団し、3年目の2005年にMVPを獲得しています。
175cmと小柄なキャッチャーですが、ダルビッシュとの相性が良く、多くのバッテリーを組みました。
FAによるソフトバンク移籍を経て、2017年オフに日ハムに復帰。
現在は一軍のバッテリーコーチ兼捕手としてチームを支えている。

試合安打本塁打打点盗塁打率
200300000
200400000
200541011.125
200676493212.241
200757270130.203
200897521180.210
2009122581291.221
2010105603260.236
201176441151.238
2012116770253.266
2013114722261.295
201498350250.216
20155625191.195
2016103582261.251
2017299350.321
2018101582221.243
20193511140.177

2006年 飯原誉士(ヤクルト)

飯原誉士は2005年オフにヤクルトに入団し、一年目の2006年にMVPを獲得しています。
打率は高くないものの、パンチ力のある打撃と俊足で12年ヤクルトに在籍し貢献していました。現在はBCリーグ栃木のヘッドコーチ兼外野手で所属しています。

試合安打本塁打打点盗塁打率
20062812032.324
200713610383223.246
200813512096228.291
2009944562311.250
201013011615488.270
20116413080.126
20125015161.161
201370463232.274
201496684291.306
2015187030.219
20166315390.224
2017173000.188

2007年 中東直己(広島)

中東直己は、2006年オフに広島に入団し、1年目の2007年にMVPを獲得。
俊足を生かした外野手として印象が強いですが、捕手としても一軍で出場しています
2016年には戦力外通告を受け、現役を引退しています。

試合安打本塁打打点盗塁打率
20073114024.200
200851000.500
200910001.000
2010150013.000
2011647013.206
2012539011.310
20135121143.273
20148619174.238
201590000.000
201600000

2008年 原 拓也(西武・オリックス)

原拓也は2006年オフに西武に入団。
2年目の2008年のフレッシュオールスターにて3ランホームランを打つなどの活躍をし、MVPを獲得しました。このとき、1軍・2軍共に本塁打を記録したことは無く、プロ入り初めてのホームランがこの時のものでした。
内野手として複数ポジションをこなせるユーティリティーさと、2011年には51犠打を記録するなど、チームの繋ぎ役としても活躍しました。
2012年オフにオリックスにトレードで移籍。内野手として全ポジションでのスタメンを経験するなどで貢献しましたが、2016年オフに現役引退。

試合安打本塁打打点盗塁打率
2007123000.200
200833000.500
20095028090.219
2010103382170.225
2011104650120.241
20128619031.168
20136739080.253
2014120402150.248
20159223281.170
2016367040.189

2009年 中田 翔(日ハム)

中田翔は高校通算87本塁打の記録をひっさげ2007年オフに日ハムに入団。
2年目の2009年に4番として出場したフレッシュオールスターでMVPを獲得しました。
翌年2010年から1軍出場を増やしていき、2011年には一軍のオールスターゲームにも出場。
2012年からはチームの4番としても定着していき2度の打点王を獲得しています。
また、WBCやプレミア12などの国際大会でも、日本の4番として活躍しています。

試合安打本塁打打点盗塁打率
200800000
20092210010.278
201065499220.233
2011143125189141.237
201214413124775.239
201310812428731.305
2014144143271000.269
2015143142301021.263
2016141142251102.250
201712910216670.216
2018140143251060.265
201912410924800.242

2010年 岩崎恭平(中日・オリックス)

岩崎恭平は2008年オフに中日に入団し、2年目の2010年にMVPを獲得しています。
アマチュア時代は俊足巧打が魅力でしたが、一軍では思うように成績を残すことができず、2014年途中にトレードでオリックスへ移籍。
オリックスでも特出した成績を残すことができず2017年オフに戦力外通告をうけ退団。
現在は日立製作所の硬式野球部にてプレーを続けています。

試合安打本塁打打点盗塁打率
200700000
2008201001.056
2009192000.182
20107811143.183
20115117030.218
2012362010.100
201374220120.218
20145610070.185
20154410060.263
201600000
201710000.000

2011年 荒木貴裕(ヤクルト)

荒木貴裕 は2009年オフにヤクルトに入団し、1年目の2010年には開幕スタメンの座を射止めました。
2年目の2011年にフレッシュオールスターに選出されMVPを獲得。
内・外野をこなせる守備と俊足を生かし、徐々に出場機会を増やし、現在も同球団でチームに貢献しています。

試合安打本塁打打点盗塁打率
2010182000.100
201131000.125
201261000.200
20131211130.256
201455412121.275
201573432125.253
20166127192.243
201791396252.207
2018621932131.218
201993312221.250

2012年 中谷将大(阪神)

中谷将大は2010年オフに阪神に入団。
捕手として入団しましたが、1年目のオフに外野手に転向。
2年目の2012年にMVPを獲得し、同年に一軍デビューを果たしました。
2015年頃から徐々に頭角を現し、2017年には4番を経験するなど20本塁打を記録しました。
変化球の抜け球を確実にスタンドに運ぶ能力には長けており、ストレートをどう捉えるかが今後の課題。直近2年は成績を落としているため、2020年の復調に期待したいですね。

試合安打本塁打打点盗塁打率
201100000
201260000.000
2013000000.43
2014000000.43
2015112000.182
201664414141.266
20171339920612.241
201877515260.230
201962216190.181

2013年 加藤翔平(ロッテ)

中谷将大は2012年オフにロッテに入団し、1年目の1軍プロ初打席でホームランを放ち期待に応えました。
同年にフレッシュオールスターに出場し、MVPを獲得。
スイッチヒッターで走攻守揃った外野手として、チームに貢献していますが、1年を通して活躍したシーズンはまだなく、
器用貧乏を抜け出せるかが今後のカギなると言えるでしょう。

試合安打本塁打打点盗塁打率
2013234110.154
201498813185.253
20152113022.228
201680530126.245
201798725277.266
20186928097.231
201960224941.202

2014年 井上晴哉(ロッテ)

井上晴哉は2013年オフにロッテに入団。
100kgを超える体格から繰り出せる長打力がありながら、右打ちのうまさが魅力で、一年目ながら、開幕4番に座りました。
同年にフレッシュオールスターに出場し2本のホームランを放ち、MVPを獲得。
2018年からは一軍に定着し2年連続で20本塁打以上を記録しています。
今季は自身初となる打撃タイトルの獲得にも期待したいですね。

試合安打本塁打打点盗塁打率
20143620270.211
201552000182
201635232160.232
201735260110.230
201813313924991.292
201912910824650.252

2015年 台風による影響で中止

台風接近の影響で大会初となる中止になりました。
ちなみにこの年の注目選手は、ソフトバンクの上林誠知、巨人の田口麗斗、DeNAの乙坂智、西武の外崎修汰など、今では一軍で活躍している選手が出場予定でした。

2016年 岡本和真(巨人)

岡本和真は2014年オフにドラフト1位で巨人に入団し、2年目の2016年にMVPを獲得。
巨人所属の選手では、第一回大会で受賞した1963年の河東 真以来の受賞となりました。
岡本は4年目の2018年から一軍に定着し、18年・19年と30本塁打を記録。
2020年にも4番として好調をキープしているため、打撃タイトルの獲得にも期待したいところです。

試合安打本塁打打点盗塁打率
2015176142.214
201631000.100
2017156020,194
2018143167331002.304
201914314731943.265

2017年 曽根海成(ソフトバンク・広島)

曽根海成は2013年オフに育成契約でソフトバンクに入団。
2017年3月に支配下契約を勝ち取り、同年のフレッシュオールスターでMVPを獲得しました。2018年途中に広島にトレード移籍し、移籍後プロ初安打を記録。
俊足・強肩を生かし、代走や守備固めで試合機会を増やしています。

試合安打本塁打打点盗塁打率
201400000
201500000
201600000
2017200000
2018115031.278
2019645035.200

2018年 石垣雅海(中日)

石垣雅海は2016年オフに中日に入団し、2年目の2018年にMVPを獲得。
一軍出場はまだまだ多くは無いですが、長打力・俊足・強肩と三拍子そろった野手として、今後の活躍が期待されています。

試合安打本塁打打点盗塁打率
201710000.000
201800000
2019152010.133

2019年 小園海斗(広島)

小園海斗は2018年のドラフトで4球団競合の末、広島に入団。
1年目にもかかわらず、不調の田中広輔に代わり55試合に出場しました。
フレッシュオールスターでは初回先頭打者ホームランを放つなどの活躍でMVPを獲得。
今季は開幕2軍に甘んじていますが、田中広輔からレギュラーを勝ち取るほどの活躍に期待したいですね。

試合安打本塁打打点盗塁打率
201958404161.213

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回はフレッシュオールスターのMVP獲得選手と、その後の活躍についてまとめてみました。

開催が1試合ということもあり、野手にMVPが贈られる傾向が多そうですね。
2004年の青木のようにメジャーでも活躍するような選手や、中田・井上・岡本など、各チームの4番を打つような選手に成長しているケースも多いですね。

今年の開催は残念ながら中止となってしまいましたが、来年以降の開催を楽しみに待つこととしましょう。

それでは!!

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